ドクターTORAの今日も快腸

大腸の病気(大腸ガン・ポリープ、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病など)が増加しています。ひとりでも多くの方が快腸になっていただくための最新情報を提供してゆきます。

質問から
小腸・大腸型クローンです。
1)受診している病院には、小腸ダブルバルーンがないのですが、小腸造影だけでも、問題ありませんか?
2)過去数度の手術経験があり、もう手術は繰り返したくないのですが、転院を考えた方がいいのでしょうか?

答え
 クローン病の治療には小腸の情報がどうしても必要です。
 小腸の情報を得る手段として20年来小腸造影が中心でしたが、ここ数年のうちに小腸の検査が進みました。新しい診断技術は、小腸ダブルバルーン内視鏡とカプセル内視鏡とMRIによる小腸診断です。
 小腸造影が鼻から管を入れたりで苦しい、被爆したりと患者さんの負担が強いのに比べて
新しい診断は被爆がない、苦しくないなどの利点があります。
クローン病について申しますと
1)カプセル内視鏡はクローン病の狭くなった部分に滞ってしまい手術して取らなくなる危険性が高です。したがってクローン病疑いの患者さんに検査するのはいいでしょうが、すでにクローン病になった患者さんにカプセル内視鏡を行うことは危険ですのでまったく勧められません。
2)小腸ダブルバルーン内視鏡は、クローン病の狭くなった部分を広げたり、きれいな写真が取れるので今後が期待できますが、手術をした患者さんでは小腸が癒着して短縮できず、内視鏡を入れること自体がむずかしい欠点があります。まだ発展途上の技術といえます。
3)MRI小腸造影は台の上に寝て写真を撮るのですが、おなかを開けた状態のような写真を撮れます。優れた小腸造影に比べると病変を細かく明らかにする点ではまだまだ及びませんが、大まかな情報を得るには有効で、被爆がなく、繰り返し検査できることから、今後期待ができます。

 以上から、新しい診断技術に比べて小腸造影(優れた術者による小腸二重造影)はまだ優位ですので、あわてて転院するほどではないでしょう。
以上参考になれば幸いです。
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