ドクターTORAの今日も快腸

大腸の病気(大腸ガン・ポリープ、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病など)が増加しています。ひとりでも多くの方が快腸になっていただくための最新情報を提供してゆきます。

コメントから
 レミケードによる発ガンについてレミケードではあまり問題ないように効いていましたが、、、

答え
 医療は可能性の問題であり、時間とともに明らかになる事実にしたがって治療も変わっていきます。
例1)高血圧をどの程度にコントロールしたらいいか、どのような薬を用いるのがいいかということはこの十年で大きく変わってきました。さまざまに、やや血圧が高くてもかまわないという論文やデータと、より低いほうがいいという論文やデータでとがあり、時代とともに血圧をより低くする流れです。また治療薬も新しい薬がいいというデータと、古い薬でも変わらないというデータが出てきます。さまざまなデータから学会やセミナーでコンセンサスがつくられるわけです。
例2)肝臓がんの治療を手術中心で行くか、内科的に行うかということもこの十年で大きく変わってきました。手術中心から、内科的に腫瘍を焼く技術が発達してそのような治療が多くなっています。これもいろいろな施設から学会や論文の形でさまざまなデータが発表されコンセンサスがつくられるわけです。

 レミケードの単独での発ガンの増加の問題はアメリカのTREATという試験で5000人を5年以上追いかけており短期的には否定されていますが、10年たっていないのでそれ以上わからないわけです。
 また、レミケードとアザチオプリンやロイケリンとの併用には
1)レミケードの効果が増す利益と、
2)レミケードとアザチオプリンやロイケリンとの併用で発ガンの可能性が理論的には増加する可能性がありますが、実際にはそのようなはっきりしたデータが無かったのです。
 ただし、最近はレミケードだけで十分コントロールできる可能性があるので、併用によって悪性腫瘍を増加させる可能性があるアザチオプリンやロイケリンが本当に必要か考える時期に来ているというわけです。
 このように医師は自分の経験だけでなく、最新の情報を参照しながら、理論的な可能性を考えながら、最善の治療を模索しつつ行っているをご理解ください。
以上十分な答えになりませんが、お大事に。
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