ドクターTORAの今日も快腸

大腸の病気(大腸ガン・ポリープ、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病など)が増加しています。ひとりでも多くの方が快腸になっていただくための最新情報を提供してゆきます。

IBDクラブJRという会があります。
 慶応大学の日比教授や横浜市民病院の杉田先生、社会保険中央病院の高添先生が14年前に立ち上げた研究会で年二回行われています。今回は潰瘍性大腸炎、クローン病の癌合併というテーマで280人もの専門家が集まりました。
 潰瘍性大腸炎の癌発生についていいますと、
潰瘍性大腸炎になって大腸がんの合併は欧米からのデータでは10年後1.6%、20年後8.3%、30年後18.4%にもなります。
1)どのような患者さんを拾い上げて内視鏡を行えばいいか
2)内視鏡でどのような像を持つものが癌らしいのか
3)組織生検でどこを狙えばいいか
の3点を中心に活発な討論が半日行われました。
明確な結論は出ませんでしたが
1)左大腸型、全大腸型、発病7年以上、再燃が多いタイプ、家族歴に大腸がんがある
2)内視鏡では狭窄、萎縮、炎症性ポリープのあるもの、
3)癌は、周りの粘膜に比べて隆起するもの(盛り上がっている)が半分、平坦なものが1/3、隆起型は色が白っぽくなっているところ、平坦型はわずかな赤み、血管の異常を見つけ出すことが重要。
4)内視鏡でこのような癌を見つける行っても手術すると粘膜から深部に進んだ進行がんが多い!!!

逆に潰瘍性大腸炎で内科的な治療に反応しない例では癌の危険性もあるので手術を行ったほうがいいのではという意見がありました。
 潰瘍性大腸炎にかかってから経過の経過の長い患者さんはぜひとも潰瘍性大腸炎の癌発生ついて経験のある消化器内科医に見てもらったほうがいいでしょう。