ドクターTORAの今日も快腸

大腸の病気(大腸ガン・ポリープ、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病など)が増加しています。ひとりでも多くの方が快腸になっていただくための最新情報を提供してゆきます。

 潰瘍性大腸炎に一日一回の薬が登場。
 潰瘍性大腸炎の治療には、ペンタサやサラゾピリンがよく用いられています。ペンタサやサラゾピリンによる治療では、大腸における薬の濃度を一定に保つために一日3-4回に分けて薬を飲む必要がありました。
 最新の技術によって、MMXメサラミンという薬が開発され、小腸で溶解せずに大腸で溶け出すように設計されており、一日一回で済むようになりました。軽症から中等の潰瘍性大腸炎に対してがMMXメサラミンの有効性を検討した結果が消化器の一流医学雑誌GASTROENTEROLOGY誌に2007年132号66-75ページに報告されました。
 それによると334人の患者さんを対象に多施設前向き二重盲検試験のが行われ、結果は偽薬グループが22%が寛解するのに対して、MMXメサラミングループは(4.8g一日一回)を投与された患者さんは41%が寛解になりました。大腸で放出されるASACOLという薬(一日3回服用)とも比較されましたが、MMXメサラミンがより強力に症状や内視鏡での炎症を抑制しています。また副作用には重大なものはありませんでした。
 ペンタサには小腸で放出が始まり、服用した量の半分しか大腸で放出されないという欠点があります。またサラゾピリンには硫酸基により尿や汗が黄色くなる、肝臓障害、皮膚炎、精子の活動を減らすなどの好ましくない副作用があります。どちらも一日3-4回飲む必要があり、潰瘍性大腸炎の患者さんの生活スタイル考えて、十分な量を飲んでいないケースがしばしばです。
 MMXメサラミンは、アメリカではリアルダ(LIALDA)、ヨーロッパではメザバント(MEZAVANT)という名前ですが、血圧やコレステロールなどのの薬がいずれも一日一回ですむように開発されてきたことを考えると、一日一回で十分ですので服用しやすいので今後の展開が大いに期待されます。