接着分子をターゲットとした潰瘍性大腸炎の治療
炎症部位に次々と白血球やリンパ球が呼び寄せられるには接着分子という蛋白が重要であることがわかりました。接着分子の中で、前回説明したインテグリン分子のほかに、ICAM-1とLFA-1の組み合わせが有名です。
ICAM-1(アイカムワンといいます)は血管細胞側に、LFA-1はリンパ球・白血球側にありますが、 炎症の単純化したモデルとしてネズミの心臓移植実験では、ICAM-1やLFA-1に対する抗体を投与することで、免疫抑制剤なしに、移植された心臓が長期間生着します。またヒトの潰瘍性大腸炎の粘膜では血管の細胞にICAM1蛋白があり、白血球・リンパ球を引き寄せていることが知られています。
そんなわけで潰瘍性大腸炎で、ICAM-1をターゲットとした治療が開発されました。抗体治療が大変に高価(レミケードでは1回で30万円)であるため、抗ICAM1抗体でなく、アンチセンスICAM-1が用いられました。アンチセンスは20-30の核酸のつながった鎖ですから抗体医薬の100分の一くらいの価格で大量に合成できます。
図:アンチセンスの治療法の説明
炎症部位に近い血管の細胞では、ICAM-1がDNAからRNAに転写されて盛んにたんぱく質のICAM1が製造されています。
RNAのICAM-1は、一本の鎖ですから、それの裏返しのような核酸の鎖でブロックすることができます。アンチセンスDNAはICAM1のRNAにぴたっと張り付く様に設計されています。アンチセンスDNAはICAM-1のRNAからICAM-1のたんぱく質がつくられるのを邪魔します。

炎症部位に次々と白血球やリンパ球が呼び寄せられるには接着分子という蛋白が重要であることがわかりました。接着分子の中で、前回説明したインテグリン分子のほかに、ICAM-1とLFA-1の組み合わせが有名です。
ICAM-1(アイカムワンといいます)は血管細胞側に、LFA-1はリンパ球・白血球側にありますが、 炎症の単純化したモデルとしてネズミの心臓移植実験では、ICAM-1やLFA-1に対する抗体を投与することで、免疫抑制剤なしに、移植された心臓が長期間生着します。またヒトの潰瘍性大腸炎の粘膜では血管の細胞にICAM1蛋白があり、白血球・リンパ球を引き寄せていることが知られています。
そんなわけで潰瘍性大腸炎で、ICAM-1をターゲットとした治療が開発されました。抗体治療が大変に高価(レミケードでは1回で30万円)であるため、抗ICAM1抗体でなく、アンチセンスICAM-1が用いられました。アンチセンスは20-30の核酸のつながった鎖ですから抗体医薬の100分の一くらいの価格で大量に合成できます。
図:アンチセンスの治療法の説明
炎症部位に近い血管の細胞では、ICAM-1がDNAからRNAに転写されて盛んにたんぱく質のICAM1が製造されています。
RNAのICAM-1は、一本の鎖ですから、それの裏返しのような核酸の鎖でブロックすることができます。アンチセンスDNAはICAM1のRNAにぴたっと張り付く様に設計されています。アンチセンスDNAはICAM-1のRNAからICAM-1のたんぱく質がつくられるのを邪魔します。



