ドクターTORAの今日も快腸

大腸の病気(大腸ガン・ポリープ、過敏性大腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病など)が増加しています。ひとりでも多くの方が快腸になっていただくための最新情報を提供してゆきます。

質問から
1)20代歳女性で、昨年秋に直腸型の潰瘍性大腸炎(大腸ファイバーは途中までしか入りませんが)と診断され、治療はサラゾピリン6錠、ビオスミン1錠/日、ペンタサ注腸を二日に1本です。
2)潰瘍性大腸炎と診断されていても実は別の病気(クローン病)ということもあり得るかということと、
3)元々持病のアトピーが最近悪化してきたのですがこれは病気の悪化と関係あるのでしょうか。

答え
1)大腸ファイバーの熟練医なら、潰瘍船大腸炎が入院を要するほどの重症でなければ、大腸ファイバーはまず盲腸まで入ります。時期を見て、再度盲腸(一番奥の大腸)まで検査してもらってください。粘膜を何ヶ所か取って病理胃に見てもらえば、潰瘍性大腸炎かクローン病か区別がつくと思います。
2)当初、ある程度の専門家が潰瘍性大腸炎と診断した場合でも、数年後にクローン病と診断されることが3−5%ほどあります。クローン病か潰瘍性大腸炎か区別がつかない場合を含めてintermediate (中間型)タイプと言います。詳しくは2006年11月のこのブログ記事を見てください。
 治療はペンタサかサラゾピリンでいいのですが、クローン病で小腸がおかされているとエレンタールも必要になります。小腸造影は大変なので、私なら超音波でざっと見ますが、、、東京近郊なら一度見せてください。

3)炎症疾患として気管支喘息、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎などはTh2型の病気です。Tヘルパーリンパ球に2種類あってTh1とTh2に分かれます。両方が均衡していることが正常です。Th2型の病気とはTh1とTh2のバランスが崩れてTh2が優勢であるとされています。
つまり、潰瘍性大腸炎では腸における、アトピー性皮膚炎では皮膚における、Th1とTh2のバランスが崩れているわけです。これが原因か現象(=結果)かはよくわかっていません。
したがって潰瘍性大腸炎とアトピー性皮膚炎が同時に悪くなる患者がいて当然です。実際には潰瘍性大腸炎の重症した場合にはステロイド治療が行われますので、アトピー性皮膚炎はそれによって鎮静化します。
以上簡単ですが、お大事に。